CSRS参加記・受賞記(筑波大学 高橋宏先生)
50th annual meeting of the Cervical Spine Research Society 参加記
Spinal Cord Injury Research Grant受賞記
このたび、2022年11月17~19日に米国California州San Diegoで行われました50th annual meeting of the Cervical Spine Research Societyに参加し、「Therapeutic Effect of Immunoreceptor CD300a Blockage for Acute Spinal Cord Injury」という研究テーマでSpinal Cord Injury Research Grantを受賞致しましたのでご報告致します。
本研究は、免疫学教室の渋谷彰教授が発見されましたマクロファージの機能を制御する免疫受容体CD300aが、急性脊髄損傷二次損傷軽減にも奏功するのではないかとということで、マウス脊髄損傷モデルを用いてその作用機序および効果を検証する基礎研究でございます。本研究を通じて、急性脊髄損傷治療への一助となれれば幸いです。
さて、毎年11-12月に開催される米国CSRSですが、私は2012年のシカゴでの学会に参加、発表したのが最後で、実に10年ぶりの参加となりました。今回、私はGrantの受賞式の参加のみで発表はありませんでしたので、じっくりと各演題を聴講することができました。やはり米国の学会ということでいずれの演題もレベルが高く、米国でも本邦と同じくフレイルやDeformity、首下がりといった分野が近年注目されているようで、数多くの発表がありました。また、米国で大規模に行われておりました急性脊髄損傷に対するRiluzole投与の臨床試験(phase III)の結果など、私自身にとって興味深い発表も多く、大変勉強になりました。また、筑波からはこの10月よりNew YorkのHSSに留学されております朝田智之先生も参加されており、久しぶりに元気な姿を見ることができました。また、学会の合間には郊外の海岸へ足を伸ばし、西海岸ののどかな雰囲気を肌で感じることができました。
最後になりますが、学会参加を快諾頂きました山崎正志教授、留守を引き受けてくださいました脊椎班の先生方に深く感謝申し上げます。
筑波大学医学医療系整形外科(運動器再生医療学) 高橋宏
学会場にて 朝田智之先生と
受賞式にて
海岸の風景