Spine Surgery and Related Research(SSRR)誌 Best Paper Award 2025
このたび、私たちの論文
“Abnormal Paravertebral Muscle Activity and Cervical Extensor Muscle Condition Affect Dynamic Spinal Balance during Gait in Dropped Head Syndrome”
が、Spine Surgery and Related Research(SSRR)誌 Best Paper Award 2025 に選出されました。大変光栄に思います。
本研究は、首下がり症候群(Dropped Head Syndrome)の患者さんを対象に、3次元歩行解析と表面筋電図を組み合わせて、歩行中の動的な姿勢変化と背景因子の関係を検討したものです。
主な知見として、胸椎傍脊柱筋の活動異常が歩行中の頚椎・胸椎前傾の悪化と関連すること、またMRIで評価した頚部深部伸筋群の除脂肪筋量の低下や脂肪浸潤が、歩行時の頚椎アライメント悪化と有意に相関することを示しました。
特に重要な臨床的示唆として、静止立位のレントゲン画像では明らかなアライメント異常が目立たない場合でも、頚部深部伸筋群に変性を有する患者さんでは、歩行負荷によって動的バランスが悪化しうることが示されました。日常生活での症状や困難が、静的評価だけでは十分に捉えられない可能性があり、臨床的に注意が必要な点と考えています。
本研究は、山崎正志教授・國府田正雄准教授のご在職中に、三浦紘世先生が未来医工融合研究センターの門根秀樹先生と連携して立ち上げられた医工連携研究を基盤としています。
この研究が形になるまでには、三浦紘世先生、朝田智之先生、角南貴大先生をはじめ、多くの先生方から多大なるご指導とご尽力を賜りました。また、日頃より温かくご指導いただいている筑波大学脊椎グループの先生方全員に、心より感謝申し上げます。
今回の受賞を励みに、引き続き脊椎疾患の病態解明と、患者さんの日常生活の改善に貢献できる研究に取り組んでまいります。
坂下 孝太郎




