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AO Trauma/AO Recon Course – Comprehensive Periprosthetic Fracture Management of the Hip and Knee

AO Trauma/AO Recon Course – Comprehensive Periprosthetic Fracture Management of the Hip and Kneeが2025年11月6日-11月8日に名古屋プライムセントラルタワー、名古屋市立大学医学部桜山キャンパスで開催されました。

 

筑波大学から森田純一郎先生、中谷卓史先生、小出が参加しました。Facultyとして、国内からは澤口毅先生、伊藤雅之先生をはじめAO Trauma Japanの先生方、acute TKAのExpertである椎木栄一先生、Baba分類の提唱者である馬場智規先生、海外からはCarsten Perka先生、Karl Stoffel先生、Seung-Jae Lim先生、Lucian Bogdan Solomon先生に御指導いただきました。中でも、Carsten Perka先生は、同門の西野衆文先生の留学先であるCharité – University Medicine Berlinの教授であり、当教室ともゆかりのある先生です。人工関節周囲骨折に特化した国内初のAO Trauma/AO Recon合同のMasters Courseであり、参加者20名に対して11名のFacultyという非常に恵まれた貴重なCourseとなりました。

 

人工関節周囲骨折は、しばしば日常臨床において対応に苦慮します。講義では、基本的な分類から始まり、内固定や再置換術の適応、実践的なテクニック、ピットフォール、合併症の回避などを学びました。また、症例検討では、難治性骨折や再手術症例について、Facultyや参加者の先生方と議論することができ、非常に有意義でした。特に印象に残っていることは、人工関節周囲骨折は、高齢者が非常に多く、症例によって全身状態を考慮して適切な治療法を選択する必要があるということです。

 

Cadaverでは、股関節周囲の再置換として後柱プレート固定、Impaction Bone Grafting、Extended Trochanteric Osteotomy、Interprosthetic FractureとしてLocking Attachment PlateやPeriprosthetic Screwを用いたDFプレート固定、膝関節周囲の内固定としてLateral Washer Plateを用いた逆行性髄内釘固定、ダブルプレート固定の際の大腿骨遠位内側アプローチを行いました。国内外のExpertの先生方から御指導いただき、実際に手技を行うことで、より理解を深めることができました。

 

また、同時開催であったAO Trauma Masters Course – Complex Fracturesと合同で、AO Trauma Japan NightというReceptionが企画され、他医局の先生方との交流を深め、繋がりを持つことができ、非常に刺激を受けました。

 

人工関節周囲骨折は、関節外科と外傷外科が関わる分野であり、両者の連携が治療の質の向上につながると考えております。

 

開催期間の不在の中、業務対応をしてくださった先生方には感謝申し上げます。今回学んだ内容を活かして、今後の人工関節、外傷診療にあたっていきたいと思います。

 

文責:小出知輝

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