第11回TTSS(Tsukuba Trauma Starter Seminar)報告
勉強会開催報告
先日7月12日土曜日に第11回TTSS(Tsukuba Trauma Starter Seminar)が開催されました。
こちらはAO法の理念に則った骨折治療の基礎を学ぶためのセミナーであり、整形外科専攻医2年目の医師10名と手術室の看護師16名が参加いたしました。インストラクターは筑波大学関連病院から6名が参加しました。
セミナーでは基本的な骨折治療に関する講義とモデルボーンを使用したワークショップを行いました。
講義はAO法の四原則から始まり、プレート、髄内釘、スクリュー等に関して、骨折治療のコンセプトやプレートの使い方を深く学ぶ機会になりました。専攻医でも骨折の手術を執刀させていただく機会に恵まれておりますが、どういった理由でプレート、髄内釘を選択するかなど、骨折治療の基本的な考え方を改めて確認する貴重な機会でした。
講義の後のワークショップではモデルボーン、プレートを用いてラグスクリューやプレートによる絶対的安定性を獲得するための手技の実施、応用して前腕両骨骨折の治療方針の検討とその実施を行いました。実際に自分が挿入したスクリューやLCPによって骨折部がどのような力を受け動くのか、実際の手術では分かりづらいことも自分の目で確認することができました。
手術室の看護師さんも多く参加してくださり、ハンズオンでの器械出しやモデルボーンへのスクリュー挿入、プレート固定などの骨折治療の手技を経験していただきました。講義やワークショップを通して整形外科医がどういったことを考え手術をしているか理解いただき、さらなるコメディカルとの連携を深めるきっかけになったと考えております。今回学んだことをもとに、より良い診療、手術ができるよう日々研鑽を積んでまいります。
今年度もこのような大変貴重な機会を設けてくださった講師の先生方、機材のご協力をいただいたJohnson & Johnson Medtech社、休日にも関わらずご参加いただいた看護師の皆様に心より御礼申し上げます。
文責:専攻医2年目 鈴木俊輝